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2050年までのカーボンニュートラルを実現するためには、炭素集約型の産業を脱炭素化させるための中長期的な移行作業が必要だ。

これを資金供給によって支援する「トランジションファイナンス」(以下、移行金融)の考え方が台頭している。

従来的なグリーンボンドなどの場合「脱炭素水準にある事業」や「個別事業」への資金供給を指向するのに対して、移行金融の場合「水準に満たない産業の脱炭素化」や「企業の移行戦略全体」への資金供給を指向する違いがある。

移行金融の名を冠して資金調達を行う発行体に対して、情報開示のためのガイドラインを示す動きも広まっている。

例えばグリーンボンド原則などの策定で知られるICMA(国際資本市場協会)は、2020年12月に『クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック』を公表。

4項目の推奨開示要素(①トランジション戦略とガバナンス、②ビジネスにおける環境面のマテリアリティ 、③科学的根拠のある戦略、④実施の透明性)を示した。

日本の金融庁・経済産業省・環境省も21年5月、ICMAに準拠した指針を発表して連携を図っている。