量り売り先進国のフランスでは、量り売り推進団体「レゾー・ヴラック(量り売り連絡網)」がこの動きを牽引している。同団体は市場参入希望者への研修や、量り売りの法制化をめざすロビー活動を行う。その結果、2020年に量り売りの定義が、消費者保護政策に関する法律や規則を編纂した消費法典に加わった。2021年6月現在、国会では気候法案を審議中で、量り売りをスーパーに義務付ける法案がその中に含まれている。(在パリ編集委員 羽生のり子)

「量り売り」を消費法典で定義

パリ郊外の量り売り専門店「デイ・バイ・デイ」

「レゾー・ヴラック」は生産、販売、流通に関わる業者からなる非営利団体で、2016年に設立された。ロビー活動は重要な活動の一つである。最初の成果は、2020年2月施行の「無駄防止と循環経済法」によって消費法典に量り売りの定義が加わったことだった。同団体で法律問題を扱うルシア・ペレイラ氏は、これにより量り売りという販売形態が正式に国に認められたと言う。

消費法典で、「量り売りとは、商品を容器包装なしで、再利用できる容器に消費者が選んだ量だけ販売すること」と定義された。「セルフサービスでも店員が容器に入れて良い。通信販売も含まれる」と売り方にも言及している。「日常消費する商品は全て量り売りできる。できない商品は、公衆衛生の観点から不可とされるものに限る。例外商品はデクレ(法律の一種)で規定する」と、ほとんどの商品が販売できることになった。

「デイ・バイ・デイ」の クッキーの量り売りコーナー

法典は消費者が量り売り商品を詰める容器についても定義している。「消費者は持参した容器に詰めるよう要求できるが、一見して清潔で、購入した商品を詰めるのに適した容器であること。そうでない場合、店は拒否できる。店内に張り紙をして、詰め替え容器についての衛生規則を告知すること」とある。消費者側の責任も明示することで、購入後のトラブルを防止できる。

21年に量り売りをスーパーに義務付けへ

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