SBTi、より厳しい「1.5℃」基準に引き上げ

企業に対して科学的な知見と整合した温室効果ガス削減目標を求める国際枠組み「SBTi」は、目標設定の基準をそれまでの「2℃を十分に下回る」から「1.5℃」に引き上げる新戦略を発表した。企業には、脱炭素に向けてより厳しい基準を求めることになった。(オルタナ副編集長=吉田広子)

SBTiは、国連グローバルコンパクト(UNGC)、世界自然保護基金(WWF)、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、世界資源研究所(WRI)による協働で、2015年12月のパリ協定採択と同時に始まった。

SBTiは、「サイエンス・ベースト・ターゲット(科学に基づいた目標)・イニシアティブ」の略称。同イニシアティブは、産業革命以前から世界の気温上昇を1.5℃に抑えるために、企業に対し、パリ協定に整合し、科学的知見に基づいた温室効果ガス排出削減目標を設定するように求めている。

「2℃を十分に下回る水準」は22年7月以降、受け付けない

1.5℃基準になると排出削減量が大幅に変わる(出典:環境省「SBT概要資料」)
yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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