「インクルーシブ教育」で企業はCSV創出を

多様性を理解して、受け入れてもらうための啓発活動は、就職以前の教育機関で早期に行うとより効果が上がると考えています。

東洋大学では「ダイバーシティ実現に向けた幼児期からの教育プログラムの開発」と題し、障がい者スポーツを活用した障がい理解教育として保育園や幼稚園向けのプロジェクトを進めています。このプロジェクトでは、障がい者スポーツを活用し、幼児に障がい理解教育を行う実践プログラムを開発しています。

【2020×TOYO】多様性を受け入れる、ダイバーシティ実現の鍵は幼児教育にあり

本プロジェクト担当の南野奈津子・東洋大学ライフデザイン学部 生活支援学科教授は、「幼児期から多様性を受け入れる姿勢や考え方を身につけておくためにも、やはり早い段階から『障がい理解』の教育や体験が必要だと考えます」と本記事のインタビューで回答しています。

南野教授は関東の1都6県にある計2000カ所の保育・幼稚園を対象に実態調査を行いました。その中で、障がい理解教育を実施しなかった主な理由として以下があがりました。

・専門的な内容でやり方がわからない
・活動をするための人数がない
・指導案や教材がないから

このように、リソース(人材、コンテンツ)のネックがあることが明らかになっています。

■多様性を「受け入れる」ための教育

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伊藤 芳浩 (NPO法人インフォメーションギャップバスター)

特定非営利活動法人インフォメーションギャップバスター理事長。コミュニケーション・情報バリアフリー分野のエバンジェリストとして活躍中。聞こえる人と聞こえにくい人・聞こえない人をつなぐ電話リレーサービスの公共インフラ化に尽力。長年にわたる先進的な取り組みを評価され、第6回糸賀一雄記念未来賞を受賞。講演は大学、企業、市民団体など、100件以上の実績あり。著書は『マイノリティ・マーケティング――少数者が社会を変える』(ちくま新書)など。執筆記事一覧

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キーワード: #ビジネスと人権

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