オフィスNEWスタンダードでSDGsに貢献

CSRリレーコラム(14)

企業のCSR担当者によるリレーコラムを始めます。参加するのは、12社のCSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第14弾はリクルート 総務・働き方変革 総務統括室 ワークプレイス統括部 HR領域統括グループの西田華乃さんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧
フジテレビジョン
リコージャパン
日本航空
セブン&アイ・ホールディングス
リクルート
千代田化工建設
帝人
トヨタ自動車
ゴールドマン・サックス
三菱地所
ミツカン
MS&ADインシュアランスグループホールディングス

Kudanzaka Sustainable Project

■リクルート「Kudanzaka Sustainable Project」とは

築61年だけど、新しい。心をフル充電するオフィス。リクルートの「Kudanzaka Sustainable Project」は、東京・九段下にある築61年の築古ビルを壊さず、デザインとテクノロジーの力で息を吹き込み、未来につながる新しいオフィスの形を提案したオフィス・プロジェクトです。かつて10年近く、東京理科大学がキャンパスとして利用していた5棟の建物に、ファシリティの常識を疑って様々な仕掛けを展開しています。

築61年のビンテージビル

■2015年から取り組む「働き方変革」が世の中の「スタンダード」に

リクルートでは2015年から働き方変革に取り組み、テレワーク制度やフリーアドレスの導入、サテライトオフィスの利用を世の中に先駆けてチャレンジしてきました。今、こうした柔軟な働き方は世の中のスタンダードになっています。

失敗することももちろんありますが、恐れずに地道かつ大胆に取り組むことを大切にしています。今回も、多くの企業がテレワークを導入し一律出社が当たり前でなくなる未来の働き方がどう変わるのか、そして技術進歩著しい世の中に対してオフィスの当たり前がなかなか更新されていないことへの違和感に対して、新しいスタンダードを創りたいと考え、チャレンジの場を探していました。その中で出会ったのが今回の築61年のビンテージビルでした。

天井まで壁のないオフィス

■築61年の古ビル活用やタッチレスなど4つの施策

今回のプロジェクトでは4つの施策にチャレンジしています。

①個人だけでなくチームが適切に集合できる「チーム・アクティビティ・ベースド・ワーキング」の展開
②テレワークで乱れがちなワーカーのコンディション調整をサポートするウェルビーイング機能の充実
③従業員の快適性と安心安全を追及したタッチレス施策による、タッチの機会の88.13%削減
④築61年の古ビルを最大限活用し、SDGsに貢献すること

ビルを活用するということ自体が省資源化に直結、地域社会・地球環境との共生を図ると考え取り組みました。

これまでのオフィスではレイアウト変更や移転の度に、環境負荷となる多くの廃材やゴミを発生させてきています。そこで今回は「環境保護とオフィス空間の変化対応の両立」を目指しました。

極力、天井までの壁を新たに作らないことと、音のコントロールをすることで、空間の目的が変化してレイアウトを変更する場合も工事をしなくても済む、工事をする場合でも資材の利用や廃棄を最小にとどめる省資源型のオフィスを実現しました。

また一般的なオフィスでは床を上げて配線を敷きますが、無線LANや携帯電話の普及で、コードが必要なのは電源のみという世の中の変化に着目し、床を上げないことに挑戦しました。

電源にはフラットケーブルとモバイルバッテリーを採用しています。コスト面でも効果があり、床上げのための構築費だけでなく、退去時の廃棄費用も掛かりません。脱炭素社会を実現するためにも、こうした工夫は必要だと考えています。

またこの取り組みにより、充電する場所にとらわれずに仕事ができる自由度や空間の広がりによる快適性も得ることができています。

常識を疑うことで、社会的にも経済的にもプラスを生むことができると、このプロジェクトを通して実感しました

そして地域への配慮とつながりも大事にしています。古くから愛されてきた外観は変えず、景観を維持。地域の歴史年表の作成や、オフィス周辺を走って地域を知るきっかけとしてもらう為にランニングステーションも設置するなど、地域と建物への愛着を深める仕掛けも展開しています。

建物丸ごとリサイクルのようなプロジェクト。今必要なこと、そして未来につながることを一つずつこれからも形にしていきたいと思います。

フラットケーブル
ランニングステーション