■NPO選びで間違えないためには(6)■
SDGs(持続可能な開発目標)の目標17では、さまざまな社会課題を解決するために、企業やNPO、自治体、消費者などあらゆる人たちが「パートナーシップ」(協働)を進めることが求められている。社会課題解決の担い手であるNPO(以降、NPO法人をさす)とのパートナーシップの方法は寄付だけではない。職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア「プロボノ」もその一つだ。NPOは企業にどのような支援を求めているのか。(非営利組織評価センター・浦邉智紀)

「プロボノ」とは

プロボノの語源は、ラテン語で「公共善のために」を意味する「pro bono publico」の略である。もともとは弁護士など法律に携わる職業の人々が無報酬で行う、ボランティアの公益事業あるいは公益の法律家活動を指したと言われている。

企業がNPOを支援するということは、企業自身も社会課題の解決に貢献することにつながる。

プロボノを推進する認定NPO法人サービスグラントによると、プロボノのプロジェクト累積参加者は4812人(プロジェクト実績は1122件)に上り、年々、その数は増加傾向にあるという。

NPOが企業やプロボノに期待するスキル

「令和2年度 特定非営利活動法人に関する実態調査 報告書(内閣府)』によると、NPOが企業との連携やプロボノを通じて、強化したい分野のトップ3は以下である。

1位 宣伝・広報(46.3%)

2位 IT(33.2%)

3位 マーケティング(22.7%)

約半数が「宣伝・広報」を希望するということは、それだけNPOが、支援者や寄付者の獲得に直結するような「情報発信が弱い」という課題を抱えているということではないか。

NPOは5名以下の少人数で事業を運営する、比較的小規模な団体が多い。有給職員を雇用することも依然としてハードルが高く、無給のボランティアで活動を行っている団体も珍しくない。

そのようなNPOの特徴として、地元密着型の活動をしており、これまでの支援者・関係者に向けた限定的な情報発信になってしまいがちである。全国に向けた情報発信にまだまだ課題を持っているため、新しい支援者が集まりづらい状況にあるのではないだろうか。

そんな人材不足に陥りやすいNPOにとって、ITを駆使した宣伝・広報を行えるプロボノの存在は需要が高いのだと思われる。寄付によってどのような事業を行い、どのような成果につながったか、プロボノの力を借りることで幅広い層に向けた情報発信ができるようになるのではないか。

人材不足であるNPOにとって、色々な媒体を駆使して情報発信を行い、潜在層に団体を認知してもらえるよう働きかけていくことが重要である。

NPOが企業やプロボノ等と連携することで、社会課題解決の促進がますます進むことを願っている。

・認定NPO法人サービスグラント
「プロボノ」の力を通じて、社会課題の解決に取り組む非営利組織の課題解決を支援するNPO

・「令和2年度 特定非営利活動法人に関する実態調査 報告書」(内閣府)
特定非営利活動法人(NPO法人)の活動状況、寄付の受入状況等について調査し、その活動実態を明らかにするとともに、特定非営利活動促進法(NPO法)の改正に向けた見直しや、共助社会づくりに関する施策のための基礎資料を得ることを目的として3年に1度実施している。