拠点となる物件ですが、家のオーナーには平均で月額、約9万円の家賃収入があるとか。現在、空き家と、旅館・ホテル・シェアハウスが半々。思いのほか、旅館・ホテルが多くなったのは、コロナ禍でインバウンドなど観光客が途絶えてしまった北海道、京都、沖縄から拠点としての申し込みが多かったため。さすがに採算は取れないものの、観光客とは違う層の利用者増を期待してのことだといいますが、アドレスは自治体と包括連携協定を積極的に締結しており、今後は、空き家を含む遊休不動産が増えそうです。

拠点は全国220か所にある(写真は鎌倉B邸)

都会の人が田舎に移住すると、そのコミュニティに入るのに苦労するという話をよく耳にします。ADDressの仕組みは移住ではないが、大丈夫なのだろうか。再び桜井取締役に登場いただきましょう。

「地域と利用者をつなぐキーパーソンが不可欠で、わが社では各物件に家守(やもり)を置いている。家のオーナーだったり、紹介された人、地域おこし協力隊経験者だったりするのですが、地元に溶け込み、しきたりや地域の文化、観光資源、行事にも詳しく、従来の賃貸物件では難しかった地域とのつながりを創出するハブとしての役割を果たしている。家守同士のつながりもあり、ノウハウを交換し合っている」

地元の人を交えてイベントを開催したり清掃活動などをしたりというからびっくりします。中古の民家をリフォームして借り手を探していた静岡のオーナーは「会員が近隣とうまく付き合ってくれるか不安だったが、逆に私も知らなかった地元のことを教えてもらった。会員さんとの会話も必要最小限にと思っていたが、話も弾み、今では私の生きがい」と楽しそうです。

千葉県・茂原A邸で家守をしているりょうすけさん夫妻はオーストラリアでVANライフ(車での移動生活)を経験したことがあり、ADDressでは珍しく家族で家守をしている。「親戚のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さんみたいな、いろいろなゲストや村の人が訪ねて来る多様な価値感の中で2人の子どもを育てたかった」と話しています。

会員同士の部活も

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