コンプライアンス(法令遵守)の取り組み手順(2)

■ニック木村の「今さら聞けないサステナビリティ」(17)

「SDGs」「ESG」「CSR」。サステナビリティを取り巻く状況は日々変化し、新たな用語も増えた。そもそもサステナビリティ領域は、どこから理解すれば良いのだろうか。カシオ計算機で約12年間サステナビリティの管理職を務めた「ニック木村」こと木村則昭・オルタナ総研フェローが「今さら聞けないサステナビリティ」の疑問にお答えする。

コンプライアンス

コンプライナス(法令遵守)の取り組み手順(1)ーーニック木村の「今さら聞けないサステナビリビリティ」(16)はこちらから

【A10-2】今回は狭義のコンプライアンスへの具体的な取り組み手順の2回目をご紹介します。

⑦ ⑥で優先対応する法令が確定したら、「遵守状況の棚卸し」を行っていきます。

各法令について以下の状況を整理してください。

1.法令遵守についての方針を持っているか        Yes        No
2.法令遵守を担当する部署(責任者)は決まっているか  Yes        No
3.法令遵守のための規定・マニュアル等はあるか     Yes        No
4.法令遵守状況を定期的にモニタリングしているか    Yes        No
5.法令遵守のための社員教育を行っているか       Yes        No

⑧ ⑦で「No」の回答になったものについて順次対応を行っていきます。

(ア)法令遵守の方針は、ウェブサイトで「企業理念」の中に含めるか、「倫理行動規範」に含めるなどの対応が一般的です。

(イ)法令遵守の担当部署(責任者)はこうでなければならないという決まりはありません。

上場企業では総務や法務、あるいは人事などの部署が担当するケースが多いようです。 責任者は、会社トップであることが理想ですが、コンプライアンス担当の取締役や、担当部署の部門長としてもよいでしょう。

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kimuranoriaki

木村 則昭(オルタナ総研フェロー)

1982年上智大学外国語学部英語学科卒業後、2021年5月まで39年間カシオ計算機株式会社に勤務。初めの約27年間はシステム商品の海外営業を担当。その間オーストラリアに約2年、米国に約4年の駐在を経験。その後の約12年間はCSR推進室(後にサステナビリティ推進室)室長としてコンプライアンス及びCSR(サステナビリティ)のグループ内への浸透を推進。グローバルコンパクトの原則に基づき、ISO26000をガイダンスとして、特に「人権」を重点課題として取り組みを進めた。また、2015年にCSRリーダー組織を立ち上げボトムアップによるCSRのグループ内浸透を図った。 2018年度よりオルタナが主催するサステナビリティ(SUS)部員塾の講座「CSR検定3級試験過去問演習と解説」の講師を担当。特定非営利活動法人環境経営学会理事。

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キーワード: #CSR#ESG#SDGs

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