明治は3月28日、カカオ豆だけではなく、果肉や殻を使った健康食品や皮を原料にした容器の開発など、「ホールカカオ」の活用を進める方針を発表した。同社は、カカオ農家支援の一環で、2026年度までに農家支援を実施した地域で生産した「サステナブルカカオ豆」の調達100%を目指す。(オルタナ副編集長=吉田広子)

カカオの皮を配合した容器

同社は、これまで捨てられていたカカオの果肉や皮、殻などを使った商品開発を進め、カカオを丸ごと使い切るための取り組みを進めている。

例えば、カカオ豆の皮や胚芽、殻にはGABAやセラミドなどの成分が含まれることから、健康食品の開発に取り組む。非食品領域でも、タンブラーやコースター、家具などにカカオの殻を配合する研究開発を進める。

松田克也・明治社長は「カカオは豆ではなく、『フルーツ』。チョコレート原料になるのは、カカオの実の1割程度に過ぎない。活用できる余地が多くあり、カカオの概念を変えていきたい」と語った。

26年度までに独自の「サステナブルカカオ豆」調達100%へ

カカオ生産を巡っては森林減少や労働力不足による児童労働など、さまざまな社会課題がある。そこで、明治は2006年にカカオ農家の生産支援「メイジ・カカオ・サポート」を開始した。これまでガーナ、ベネズエラなど9カ国で活動を行ってきたという。

同社は、農家支援を実施した地域で生産した「サステナブルカカオ豆」の調達比率を100%にするという目標を掲げる。「サステナブル」の定義については、「これから具体的に詰めていく」(松田社長)という。

フェアトレード認証のカカオ豆の調達ではなく、独自に取り組みを進めることについて、同社は「15年間、直接農家を訪問し、それぞれの地域における課題を解決するための資金を、農家に近いところに使用していくために、独自のサステナブルカカオの取り組みを行うことにした」と答えた。