「代替肉」と大豆料理、どちらが健康的なのか

■KIYOの哲学 考察編(22)■
「代替肉」(フェイクミート)は以前から日本にもあり、菜食主義者の友人などが食べていた。筆者も何度か試食したが、とてもおいしいといえる代物ではなかった。それを紛らわせるためか、濃い味付けのあまり品が良いとはいえない加工品として流通していた。2000年代に入り、ヴィーガンやベジタリアンが多い米国西海岸を中心に、代替肉の市場規模は拡大し、大手のハンバーガーチェーンでも販売されるようになった。だが、代替肉に問題はないのだろうか。(日本オーガニックレストラン協会代表理事/フードプロデューサー=南清貴)

イラスト・南景太
イラスト・南景太

代替肉の市場が成長している理由はいくつかある。

●畜産業のあり方に対する疑問
 ・畜産に充てられる水と飼料のこと
 ・アマゾンなどの森林を伐採して牧場にしていること
 ・地球温暖化を助長すると考えられているメタンガスの発生のこと

●地球規模での食の不均衡
 ・世界中で栽培されている大豆の90%近くが家畜の飼料になっていること
 ・そのようにして生産された食肉はごく一部の人しか食べられない

●肉食過多が人々を不健康にしている
 ・がん、糖尿病、心臓疾患などは肉食が原因の一つだといわれている

だが、代替肉に問題がないのかといえば、そうではない。

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KIYO (南清貴)

KIYO(南清貴) 一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 食事の大切さを提唱し家庭料理のシステム化の普及に取り組んでいる。著書『行ってはいけない外食【10万部突破】』(三笠書房)、『究極の食』(講談社)等多数。最新刊『大切な人に食べさせたくないもの食べてほしくないもの』(ワニプラス)。

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キーワード: #脱炭素#農業

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