オルタナが6月末に発売する雑誌オルタナ69号の第一特集では「アウトサイド・イン」がテーマだ。余談だが、クルマ好きにはこの言葉は違った意味で理解されている。というのはレースなどでクルマを速く走らせるには、コーナーの曲率(曲がり具合)を大きくするという大原則がある。(モータージャーナリスト・清水 和夫)

ホンダの新型シビック

曲率が大きいとコーナーリング速度が高まるので、コーナーはアウトからアプローチし、インサイドにマシンを寄せて、出口は再びアウトの走行ラインをトレースする。このような走法を「アウト・イン・アウト」と呼んでいる。

先進的な自動車技術として期待されるシミュレーションの世界でも似たような言葉が存在する。それは「アウトカーとインカー」という言葉だ。インカーとは車内のシステム(パワートレーンや運動性能に関わるシステム)をシミュレーションするときに使う言葉だが、アウトカーとはコネクトするクルマが車外(インフラなど)とどうつながるのかというシミュレーション手法だ。5Gなどでクラウドと常時つながるクルマのコネクト領域をアウトカーと呼んでいる。

SDGsで使われる「アウトサイド・イン」は、SDGsの導入における企業行動で使われる専門用語だが、実際にはアウトサイドは「Society」を指し、インは企業や組織を指す。つまり、規制(デジュール)やデファクト(ニーズ)で製品を開発するのではなく、社会との関係を考慮するべきというコンセプトだ。