ESG情報開示最前線(2)

「御社の社長がテレビで、投資家との対話はとても有用であると答えていて、大変驚いた」と言われたことがあります。企業によっては対話には時間を要する一方、あまり有意義ではないと感じているケースもあるようです。(シスメックス コーポレートコミュニケーション本部長=岡田 紀子)

投資家との対話を「有用」にするには

シスメックスは、IRを経営革新のツールと捉え、国内外の投資家と対話を重ねてきました。経営陣が対話により自社の評価・要望を入手し、それを経営に反映し、情報発信を繰り返し行い、企業価値向上へつなげてきました。

具体的には開示内容の充実による透明性向上や資本政策、ESGへの提案など多様です。昨今、話題なのがTCFDなどの環境対応です。しかし、どこから手をつければよいのか迷う事もあるでしょう。

ある投資家は対話の中でこう言いました。「TCFD対応は完了しているので、次はSBT取得を目指しては」。この一言が道筋になりました。