私たちの身体は食べたものでできている。そう考えたのは、今から6年ほど前に、玄米和食の給食とこども達による本物の味噌づくりを行う福岡市・高取保育園を舞台にしたドキュメンタリー映画『いただきます‐みそをつくるこどもたち』に登場する子どもたちの姿に心が動いたからだった。化学肥料を使わない豊かな土壌は、食物にミネラルなどの栄養を与え、手作りの発酵食は健康の要である腸内環境を整える。こうした先進事例に背中を押された教育者や、子どもたちの健康を願う親が、地域産業の育成や地域創生を目指す自治体と共鳴し、有機や自然栽培の食材を取り入れた、いわゆる「オーガニック給食※1」の導入が進んでいる。(照井敬子)