記事のポイント
①環境に配慮した印刷を手掛ける大川印刷の横濱営業所がSDGsを伝えるスタジオに。
②古民家の廃材や展示会で使われたカーペットを再利用したり、再生可能エネルギーに切り替えたりするなど、持続可能な設計にこだわった。
③スタジオでは、ウクライナ人とロシア人の平和対談も実施。
■営業所はまるでスタジオ
SDGsが広く知られるようになったことは喜ばしいことですが、一方でSDGsウオッシュも跡を絶ちません。17の持続可能な開発目標と自社の事業をひもづけるだけでは困ります。SDGsに取り組むということは企業としての在り方や姿勢、存在意義に深く関わるからです。
今月初め、私は横浜駅東口にいました。SDGsを長く取材するジャーナリストとして関心を持っていた大川印刷の横濱営業所を訪ねるためです。炎天下、崎陽軒を過ぎ、ドトールコーヒーと吉野家の間に目指すビルはありました。
まず入口に並んだ棚を見て驚きました。古くなったパラグライダーを回収し生地を再利用した超軽量のバッグなどエコ製品が並んでいます。廃材利用製品の販売に場所貸しをしているのです。
えっ、営業所ではなかったの?と思いつつ目をこらすと、業務机はあるものの、隅に押しやられ、オフィスはスクリーンやカメラ、マイクなどオンライン配信用機材がズラリ、セミナーやシンポジウムがいつでも開けそうです=写真。この営業所が「with GREEN PRINTING」という別名をつけられているのが理解できました。