サステナ担当者リレーコラム:リコージャパン

記事のポイント
①リコージャパンには車椅子ユーザーの西澤陽一郎さんと介助犬ラッキーがいる
②西澤さんの仕事は障がい者が働きやすい職場環境を整えること
③介助犬を知ることは、多様な人々が働く環境を考える機会につながっている

サステナ担当者リレーコラム(26)

企業のサステナビリティ担当者のリレーコラムです。参加するのは、14社のサステナビリティ/CSR担当者の皆さん。SDGsや脱炭素など、サステナビリティの潮流は高まるばかりです。CSR活動もますます重要になっています。各企業の担当者には、「自社の一押し活動」から日々の悩みなどを書いていただきます。第26弾はリコージャパン経営企画本部 経営企画センター コーポレートコミュニケーション部 SDGs推進グループ マネージャーの太田康子さんです。

*CSRリレーコラム参加企業一覧

フジテレビジョン
日本航空
セブンアンドアイホールディングス
リクルート
千代田化工建設
リコージャパン
帝人
ゴールドマン・サックス
三菱地所
メルカリ
ユーグレナ
パナソニックホールディングス
リクシル
アストラゼネカ

介助犬がいるオフィス~知ってもらう事がカギ

国内56万社にデジタルサービスを中心としたソリューションを提供するリコージャパンの本社には、車椅子ユーザーの西澤陽一郎さんと、介助犬ラッキーがいます。西澤さんは、採用グループの一員として、障がい者が働きやすい職場環境を整える仕事をしており、社員向けWebサイトにその姿が紹介されると、多くのイイネ!を集める人気モノです。

福岡支社の社員との交流する西澤さんとラッキー(中央)

西澤さんの仕事中、ラッキーはオフィスデスクの下で静かに待機していて、昼休みなどの僅かな交流のチャンスには、周囲の社員に笑顔がひろがります。

この夏、福岡支社の社員が企画したダイバーシティ&インクルージョンのセミナーに登壇した西澤さんは、障がい者雇用の実態や補助犬について解説をしました。

補助犬には、盲導犬、聴導犬、介助犬の3種類があります。介助犬ラッキーの役割は、落とした物の拾い上げ、ドアの開閉、車いすの牽引などで、ユーザーである西澤さんの障害に合わせてオーダーメイドで訓練されています。

飛行機内で西澤さんと一緒に搭乗するラッキー

国内の補助犬実働数は、盲導犬848頭、介助犬58頭、聴導犬63頭※1と、圧倒的に数が足りていない状況が伺えます。
※1:厚生労働省資料から(2022年4月1日現在)

また、2003年に施行され20年が経とうとしている「身体障害者補助犬法」は、公共交通機関をはじめ、ホテルやレストランなどの施設は補助犬の受け入れを拒んではならないと定めています。

しかし実際には、入店や乗車を拒否されることもあるといい、こうした現状を知ったセミナー参加者からは「補助犬の数の少なさを知りショックだった」「法律があることを知らなかった」という声が寄せられました。

西澤さんは「もっと多くの人に補助犬のことを知って欲しい」と話してくれました。

西澤さんとラッキーの存在が、社内の補助犬への関心を高めていることは間違いありません。

介助犬はモノを拾う訓練を受けている

その一例として、愛知支社では昨年、社会福祉法人日本介助犬協会を招き、新人研修で介助犬のデモンストレーションを実施しました。それがきっかけとなり、リコーのプリンターで作ったチャリティーグッズの提供などをはじめ様々な交流がはじまりました。

今年は、介助犬が実生活に慣れる為のパブリック訓練の場を提供するなど、社員が介助犬への認識を深め、更にお客様や家族に伝える事に繋がっています。

介助犬を知ることは、多様な人々が働く環境を考える機会になっています。西澤さんが担当をしている障がい者雇用は、法定雇用率2.3%を達成するという観点だけでなく、ジョブマッチングや入社後のフォローが重要です。

西澤さんが仕事や食事の最中は、足元で静かに待つ

これらのきめ細やかな対応が、リコーグループが掲げる2036年ビジョン「『はたらく』に歓びを」のスローガンにも繋がっているのです。

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