1号機で格納容器の放射線値が急上昇

東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所の1号機で8日、原子炉格納容器内の放射線値が前日の3倍を超す毎時100シーベルトに急上昇した。国の原子力安全・保安院は当日夜の記者会見で「計器故障の可能性がある」と説明したが、原因は不明だ。

1号機の格納容器内では燃料棒と冷却水が反応するなどして発生した水素や酸素が充満しており、3月12日に続いて水素爆発が生じる恐れがあった。このために6日からは格納容器内に窒素を注入する作業が進められている。放射線の上昇はこの作業によるものだとする見方の一方、燃料棒の破損が70%に達する原子炉内で再臨界が始まっているのではとの懸念も存在する。

放射線値が事実なら、人間が即死するレベルの極めて強い放射線が生じていることになり、現場での復旧作業にも影響を及ぼしかねない。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年4月8日

福島原発原子炉の状態

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..