記事のポイント
- パイオニアが商用車向けに運行最適化のシステムを展開する
- 目的地までの最適ルートや複数地点を回る最適な巡回順序の算出も
- 既存の燃費/電力効率の推定システムと併せてCO2削減を支援する
パイオニア(東京・文京)はこのほど、商用車向けにルートを最適化する「Piomatix LBS API」を発表した。同社は経路探索に関する特許を80以上保有する。それらの知見・ノウハウを活用し、ルート探索、巡回最適化、ルートマトリクスの3種類のAPIを提供する。商用車の移動の効率化を支援するとともに、既存のサービスとの活用でCO2排出削減も支援する。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

「Piomatix LBS API」を提供することで、トラックやタクシーなどの効率的な運行計画の立案を可能にし、定時運行や輸送・配送品質の向上を目指す。また効率的な運行計画が立てられることで、商用車のCO2排出削減にも寄与する。
同社は1990年に世界で初めて市販カーナビシステムを誕生させた。関連特許を80以上保有するとともに、道路環境や利用状況といった移動距離や所要時間に影響する要因を考慮した最適ルートを算出する技術も保有する。
今回発表したシステムではこれらの特許や技術を活用し、出発地から目的地までの最適ルートや、最大200地点までの最適な巡回ルートなどを算出する。また複数地点間の運行距離や所要時間も算出できる。
加えてオプションでプロフェッショナルサービスも提供する。車種や業種、エリア、業務特有の制約までを考慮する。
6月には車の燃費や電力消費率、CO2排出量を推定するサービスを発表した。今回のルート最適化システムと合わせて、商用車のカーボンニュートラルを支援する。