記事のポイント
- ユーグレナは政府専用機に同社が製造するSAFを給油した
- 政府専用機にSAFを給油するのは国内初の事例となる
- SAFはカーボンニュートラルの実現に寄与する燃料として注目を集める
ユーグレナは、防衛省が運航する政府専用機2機に同社が製造・販売する国産SAF「サステオ」を給油した。機体は11月12日からのASEAN首脳会議、G20バリ・サミット、APEC首脳会議などに岸田文雄首相が出席するため、運航された。政府専用機にSAFが使用されるのは、今回が初の試みとなった。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)
今回給油した「サステオ」は、原料に使用済みの食用油と微細藻類のユーグレナから抽出されたユーグレナ油脂などを使用し、従来の石油系ジェット燃料と混合したもの。ASTMインターナショナル(旧米国材料試験試験協会)が定める国際規格に準拠する。
「サステオ」は燃料の燃焼段階ではCO2を排出するが、使用済みの食用油の原材料である植物とユーグレナは成長過程で光合成によってCO2を吸収する。そのため、燃料を使用した際の排出量が実質的にプラスマイナスゼロとなり、カーボンニュートラルの実現に寄与するものと期待される。