*この記事は「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版(2022年11月30日発売)」から抜粋しています。テキストの購入はこちら サステナ経営検定についてはこちら
第1章: サステナビリティ/CSRを学ぶにあたって
1-8: 「パーパス」(存在意義)の重要性
この数年、米国や欧州のビジネスシーンで「パーパス」(存在意義)という言葉を聞くことが急速に増えた。この30年ほどの間に「ビジョン」(あるべき姿)「ミッション」(使命)「バリューズ」(価値観)などをキーワードにしたさまざまな経営改革運動が展開されたが、パーパスは何が違うのか。
パーパスは受験英語では「目的」と訳すことが多いが、本テキストでは「存在意義」と訳す。それは「単なる目的」ではなく、それをやらないと社会の中で自組織が存在する意味はないという、より強い意味を込めている。
『利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか』(紺野登+目的工学研究所著、ダイヤモンド社刊)では、「21世紀はパーパスの時代になる」と明言した上で、次のように記した。
「(マイケル・ポーターが主張する)共通価値を創造すること、言い換えれば『社会的な価値をもたらし、かつ利益を生み出す事業を創造する』ことが目的であり、ピーター・ドラッカーが言うところの目的とは少し違います」
「実は、どちらも目的なのです。ただし、ポーターがここで言う『共通価値を創造する』ことは『小目的』と呼ぶべきもので、ドラッカーが思い描いた『社会的な目的を実現し、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たす』は『大目的』と言われるもので、小目的の上位に位置付けられる目的です」
*この続きは「サステナ経営検定(サステナブル経営/CSR検定)2級公式テキスト2023年版」に掲載しています。テキストのご購入はこちら