コカ・コーラ ピークシフト自販機の節電効果を実証

北九州スマートコミュニティ創造事業での
実証実験 中間発表

「ピークシフト自販機」ダイナミックプライシング発動日の効果を実証
節電に貢献 電気料金は従来型省エネ自販機の半額に!(※1)

省エネに関する実証実験を行った「ピークシフト自販機」

プレスリリース) 日本コカ・コーラ株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:ティム・ブレット)は、北九州市に7月1日に超省エネ型の「ピークシフト自販機(※2)」の節電・省エネに関する実証実験を開始いたしましたが、この度、約1カ月間の検証で、日中、冷却用電力を使わない当自販機の高い節電・省エネ効果が、ダイナミックプライシング(※3)発動日に実証されただけでなく、発動日に製品1本あたりの電気料金が、従来型省エネ自販機に比べ半額になることが確認されましたので、以下のとおり発表いたします。

本実証実験では、北九州スマートコミュニティ創造事業を実施している北九州市八幡東区東田地区内に「ピークシフト自販機」と従来型省エネ自販機を併設しています。天気や気温などによる需給状況の変化に応じて、電気料金を日々変動させて電気使用者の節電行動を促す取り組み「ダイナミック プライシング」発動日での節電効果の検証や、将来のエネルギーマネジメントシステムモデルへの貢献などを確認しています。7月のダイナミックプライシング発動日の電力および1日当たりの電気料金の推移を収集し、ピークシフト自販機と、併設された従来型省エネ自販機との比較を行いました。

コカ・コーラの自動販売機は、1995年からピークカット機能を採用してきまして、夏のピーク時での節電の取り組みをしています。また、近年の更なる電力不足に応えるべく開発し、本年1月から市場展開を開始したピークシフト自販機は、日中最大16時間、製品を冷たいまま冷却用電力消費をゼロにすることができる画期的な自動販売機です。

今回の実験結果では、ダイナミックプライシング発動日での製品1本あたりの電気料金が、従来型省エネ自販機の3.14円に対し、ピークシフト自販機は1.57円になり、今の世の中に求められている、日中電力を使わないという節電・省エネ効果に加え、オペレーションコストも従来型省エネ自販機に比べ、たいへん安くなることが実証されました。

電力が特にひっ迫するダイナミックプライシング発動日では、電力使用がピークになる日中に電力を使わずに冷たい製品を提供するピークシフト自販機は、電力需要の抑制に貢献しています。

【ダイナミックプライシング発動日 製品1本あたりの電気料金】
・ピークシフト自販機:1.57円 (小数点3ケタ以下四捨五入)
・従来型省エネ自販機:3.14円 (小数点3ケタ以下四捨五入)

■調査期間
・7/1~7/25 (自販機の修理対応による特異日除く)
■設置条件
・日に10本以上販売が見込める自動販売機
・同じ場所に2台併設して設置

グラフは2013年7月24日ダイナミックプライシング発動日調べ

1日の電気料金の推移(※電力需要のデータ出展:九州電力HP)

 

ピークシフト自販機・従来型省エネ自販機、1日の電力量の推移

上記グラフは、ダイナミックプライシングが発動され、通常23円/kwhが150円/kwhとなった当該日における、ピークシフト自販機と従来型省エネ自販機のそれぞれの電力量の推移、および、電気料金と電力需要です。

ピークシフト自販機は、電力使用の時間帯を、日中から比較的電力に余裕がある夜にシフトするコンセプトを採用した自動販売機です。グラフからも分かるとおり、ダイナミックプライシングが発動される日中の時間帯に電力の消費を抑えているため、従来型省エネ自販機に比べ電気料金は半額安くなり、省エネ効果に加え、電力コスト削減にも貢献度の高い自動販売機と考えられます。

この実験結果から、ピークシフト自販機は、電力使用ピーク時の消費電力を削減するという社会のニーズに応えると共に、今後期待されるダイナミックプライシング発動時の電気代削減にも繋がる、次世代社会の自動販売機であることが証明されました。

コカ・コーラでは、当実験を通して、地域社会の電力負荷平準化に貢献し、効率よくエネルギーを有効活用する社会の実現に応えるべく、努力を続けてまいります。

※1:従来型省エネ自販機と比べ半額の電気料金:北九州スマートコミュニティ創造事業を実施している北九州市八幡東区東田地区で、ダイナミックプライシング発動日になった2013年7月24日の電気料金を参照。

※2:ピークシフト自販機:自動販売機の冷却用の電力を、一般的に電力使用が「ピーク」となる日中から、比較的電力に余裕がある夜に「シフト」する、「ピークシフト」というコンセプトを採用。午前7時から午後11時までの最長16時間の冷却用電力を「ゼロ」にすることで、日中の消費電力の95%削減を実現しつつ、冷たい製品の提供を可能にした、超省エネ型の自動販売機。富士電機株式会社との共同開発。

※3ダイナミックプライシング:電力料金を地域の電力需給の状況に応じて一時的に変動させるもので、天気や気温などによる需給状況の変化に応じて電気料金を日々変動させ、電気使用者の節電行動を促す取り組み。今年度夏の実証では、前日に最高気温が30度以上と予想される日の13時~17時にひっ迫の度合いによって5つのレベルに分けてプライシング(15~150円)をかけるというもので、使用者側はその情報を、家庭のスマートメーターで逐一確認して、電力使用をマネージメントすることができる。

【リリース発行元】
日本コカ・コーラ株式会社
東京都渋谷区渋谷4-6-3
TEL:03-5466-8000(大代表)
URL: http://www.cocacola.co.jp

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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