「自然エネルギーの発電単価、世界的に下落」自然エネルギー財団理事長

このエントリーをはてなブックマークに追加

欧州では過去15年以上にわたり電力システム改革に取り組んだ結果、自然エネルギーの発電コストが下がり、既存の電源に対しても価格競争力を持つまでに成長している。自然エネルギー財団のトーマス・コーベリエル理事長とロマン・ジスラー研究員は26日、都内で講演。欧州の電力事情についてコーベリエル氏は「風力と太陽光で発電単価が下落した結果、価格競争力が高まっている」と指摘した。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■電力入札で火力に競り勝つ事例も

自然エネルギー財団のトーマス・コーベリエル理事長、ロマン・ジスラー研究員=26日、都内で

自然エネルギー財団のトーマス・コーベリエル理事長、ロマン・ジスラー研究員=26日、都内で

この中で同氏は、風力発電の発電単価が導入量の飛躍的増大にともない世界的に下がっているとした。ポルトガルでは火力よりも約2〜3割、デンマークでは約半分も安いとの評価がある。

また海外の電力会社では、火力よりも低い単価で自然エネルギーを調達する事例が相次ぐ。米テキサス州の電力会社は太陽光を1キロワット時当たり4セントで調達。今年11月に行われたチリでの電力入札では、太陽光が同約7セントで石炭の同8.5セントを下回り落札した。

こうした流れを受け、発電コストが相対的に高い既存の施設を多く保有する欧州の大規模電力企業では近年、資産評価額の減少や赤字が相次ぐという。仏エンジー社では2014年に200億ドルの評価損が発生。

スウェーデンのヴァッテンフォール社でも今夏に40億ドルの減価償却を計上した。同社は原発2基、およびドイツに保有する褐炭火力発電所2か所の閉鎖を決めた。コーベリエル氏は「自然エネルギーが最も安い電源となれば日本にとっても朗報となる」と話した。

■「需要家のエネルギー消費、最適化するサービスも必要」

ページ: 1 2

2015年12月4日(金)15:03

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑