サステナビリティの共通言語SDGsとCSRの関係

笹谷秀光
伊藤園 常務執行役員 CSR推進部長
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ISO26000は政府以外の組織を対象に社会的責任の手引を示した2010年の国際合意だ。これに対し、SDGsは主に政府を対象にしつつも幅広い団体を巻き込む目標を2030年までという時間設定の下で示した点が異なる。

一方、SDGsの遂行には、人権デューディリジェンス、ステークホルダーエンゲージメント、組織への組み込みなどのISO26000の組織の責任遂行面での重要な指針を使う必要がある(この点は、SDGsコンパスで簡略的に触れている)。
複合課題への対応

また、SDGsの17目標もISO26000の7つの中核主題も、いずれも複合課題への対応のため相互に関連し不可分で全体的アプローチが必要である。ただ、理解しやすいようにISO26000の7つの中核主題のうち「主として」関連する主題にSDGsの17目標を当てはめて両者の関連を「試行的に」整理するとおおむね図のような関係になる。

ISO26000とSDGsの関連イメージの図

ISO26000とSDGsの関連イメージの図

このように整理すると、発行後5年が経過しISO26000で体系を整えている企業が多いので、ISO26000の7つの中核主題の体系を活用しつつ、SDGsを目標年次付きの最新課題として補強しやすくなる。

これで両者は併用が可能であり、補完しあって使うことができる。企業現場での整理の参考となれば幸いである。

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笹谷秀光
伊藤園 常務執行役員 CSR推進部長
東京大学法学部卒。1977年農林省入省。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。同年伊藤園入社、2010-2014年取締役。2014年7月より現職。幅広いテーマで講演等に登壇。著書『CSR新時代の競争戦略-ISO26000活用術』(日本評論社・2013年)、『協創力が稼ぐ時代―ビジネス思考の日本創生・地方創生―』(ウィズワークス社・2015年)。

2016年11月22日(火)23:24

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