ESGリスクに対応した日本企業のガバナンス体制の整備

蔵元 左近
オリック東京法律事務所・外国法共同事業 弁護士
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近年、我が国では少子高齢化と人口減少が加速しており、国内市場の縮小傾向が顕著になっている。他方、海外では中長期的トレンドとして、新興国/地域が経済成長を続けており、全世界的な企業活動のボーダーレス化が進行している。

これに伴い、日本企業(グループ) は、海外展開・国際取引を本格化しているが、それにつれて、日本企業が国内外の拠点やサプライチェーンにおける労働、人権、環境、贈収賄等のリスク(ESGリスク)に直面する場面が増加している。

特に進出先の新興国のサプライヤーのモニタリングやデューディリジェンス、地域住民との紛争、環境保全、腐敗防止対策等、国内外のESGリスクにいかに対処していくかは日本企業の緊急の課題となっている。

例えば、国際NGOは従来、主に欧米企業を対象に活動してきたが、近時は海外展開を進める日本企業を標的にする動きが顕著である。

国際NGOはこれまでオリンピックの開催に合わせて人権保護、汚職防止、環境保護等のキャンペーンを実施してきたが 、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて既に同様のキャンペーンを開始しており、日本企業もその対象として名指しされている。

また、ある国際人権NGOは、近年、日系アパレルメーカーのアジア諸国の製造請負工場における労働者の労働環境を非難するキャンペーンを展開している。

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蔵元 左近
オリック東京法律事務所・外国法共同事業 弁護士
弁護士(日本・ニューヨーク州)。オリック東京法律事務所勤務。国内・海外での不動産ファイナンス、M&A、紛争案件等の企業法務全般を取り扱う。近時は、日本企業のグローバル・コンプライアンス体制の強化、CSR関連法務にも注力しており、英国現代奴隷法対応や、ソーシャルボンドを含む社会的投資のサポートも行っている。

2017年2月3日(金)19:09

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