三重県とNPOが連携し、全国の企業と「農山漁村」をつなぐPR

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SDGs(持続可能は開発目標)の目標17では、多様なステークホルダーが連携して社会課題を解決することの重要性を強調している。それでは、企業がCSRやCSVに取り組む際、どのようにパートナーを見つければ良いのだろうか。三重県が実施した、企業と地域の出会いの場づくりを行う取り組みを取材した。(オルタナ三重県特派員=中川絵美子)

出会い方が分からない「企業」と「地域」

近年の社会貢献意識の高まりにより、CSRやCSVに取り組む企業が増えている。一方、農山漁村では過疎・高齢化による担い手不足などの課題を抱え、解決策を探っている。両者はお互いにパートナーを探しながら、つながっていない。

三重県は2012年から「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」を通じて、企業と農山漁村の連携を応援してきた。2016年度は、企業と農山漁村がつながりにくい原因を探るために企業側にヒアリングを実施。企業は農山漁村を「連携先として認知していない」「連携イメージが湧きにくい」と捉えているという課題が見えた。

そこで、三重県は、県内で企業ネットワークがあり、講座の企画やワークショップ運営に専門性の高いNPO法人Mブリッジ(三重県松阪市)と共に、都会の企業を三重県の農山漁村に呼ぶための取り組みを開始した。

2017年11月に「戦略PR」(名古屋)、「行動デザイン」(大阪)をテーマに2回セミナーを実施した

取り組みは、①連携の魅力を伝えるセミナー、②連携のノウハウを伝える勉強会、③地域で実施するワークショップの3ステップで実施した。

まずは、農山漁村への「入口」として、連携を通じて得られる成果である「CSR・CSV」「人材育成」「広報・PR」をテーマにセミナーを企画した。戦略PRプランナー・本田哲也氏など第一線で活躍する有識者を招き、多くの企業が拠点を置く名古屋・大阪で開催。100人以上から申し込みがあり、農山漁村との連携の可能性を考えてもらうことに成功した。

次のステップでは、連携に関心を持った企業に対して「よい連携先の見つけ方」「社内での企画の通し方」をテーマにした勉強会を開催した。

最終段階では、企業の担当者が実際に地域を訪れ、CSR・CSVのアイデアを考える体験型研修を実施。CSRの研修は数多あるが、農山漁村で地域住民と共に学ぶ機会は稀だ。参加者の期待も高まり、定員の2倍以上の申し込みがあった。

三重県の5地域で開催した体験型研修。獣害などの課題の現場、田園風景や山一面のミカン畑など町の魅力を見学し、感想や気づきを話し合った。写真は津市美里町高座原地区

「出会い」が良ければ、必ず何か始まる

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2018年3月22日(木)11:07

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