企業のESG情報の収集、基準づくり、企業と投資家対話に過去12年間関わってきた岸上有沙氏による、 RI英文記事をベースとした日本語コラムの第一弾。
David Attenborough氏が率いた英BBCのドキュメンタリーシリーズ「Blue Planet II」等によって、これまでも燻っていたプラスチックがもたらす負の影響への認識が、急速に世界へ広がった。
2018年7月に発表された、カルフォリニア大学のRoland Geyer博士のレポートによると、83億トン分と概算されるプラスチック商品の総生産量のうち、79%が埋立地、または自然界に流入しているとされている。
BBCでは、プラスチック問題に関する様々な統計記事だけでなく、一人の一歩から始められる、様々な使い捨てプラスチック(Single Use Plastic)削減のアイディアを募集し特設ページで公開している。
この個々人の声は流れをつくり、政府、企業、金融機関や援助機関等、様々な所で取組が始まっている。
欧州委員会では、プラスチックによる海洋汚染を軽減すべく、Single-Use Plastics Directiveを2019年5月21日に発表した。
その内容の一つとして、欧州の海岸線に最も多く発見され、代用品が存在する綿棒の軸やストロー、ポリスチレン製のコップや容器など、使い捨てプラスチック製品の禁止項目が具体的に掲げられている。