パンデミックとSDGs(笹谷 秀光)

笹谷秀光
千葉商科大学基盤教育機構・教授、CSR/SDGsコンサルタント

今回のパンデミックについては、これからの推移を見極める必要がある。これまでの情報から考えていることを述べたい。新型コロナ後をにらんで、改めて、SDGsを「自分事化」して使いこなす必要がある。(千葉商科大学基盤教育機構・教授/CSR/SDGsコンサルタント=笹谷秀光)

■SDGs目標3のターゲット「3.3」

2020年を迎えた時点では、先進的企業では自社の事業についてSDGsの17目標だけでなく、その下の169のターゲットに当てはめる段階に突入していた。企業は、SDGsのターゲットレベルまで深める段階に入った。

今回のパンデミックは、SDGsで言えば、経済・社会・環境のすべてのターゲットに絡み極めて複雑な展開になっている。

目標3「健康」のうちターゲット3.3に「感染症への対処」が明記されている。
このターゲットの対応に、そのほかの目標やターゲットがどのように絡むかという、「リンケージ」を考えていかねばならない。

すぐ思いつくのは、同じ目標3のターゲットの「3.8」にある、基礎的保健サービスの整備やワクチン開発だ。

このほか、目標9の技術革新(医療機器や関連機材)、目標8の働き方改革(テレワークなど)、目標11の持続可能なまちづくり、目標4の教育・訓練(新たな生活に向けて)、目標16の平和と公正性、そして何よりも目標17のグローバル・パートナーシップが重要である。

世界がこのような予期せぬ危機に囲まれている状況の中で、SDGsの価値はいっそう高まってくると思われる。

■パンデミックとSDGs

ページ: 1 2 3

笹谷秀光
千葉商科大学基盤教育機構・教授、CSR/SDGsコンサルタント
東京大学法学部卒。1977年農林省入省。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。同年~2019年4月伊藤園で、取締役、常務執行役員等を歴任。2020年4月より現職。著書『CSR新時代の競争戦略』日本評論社・2013年)、『協創力が稼ぐ時代』(ウィズワークス社・2015年)。『 経営に生かすSDGs講座』(環境新聞社・2018年)、『Q&A SDGs経営』(日本経済新聞出版社・2019年)。 笹谷秀光公式サイトー発信型三方よし(https://csrsdg.com/)

2020年5月27日(水)11:58

ご購読のお申し込み

alternaショップ
ページの先頭に戻る↑