85%の投資家や経営者が今後5年でESG投資を強化 英調査

記事のポイント


  1. 85%の投資家と経営者が今後5年でESG投資を拡大予定との調査結果が出た
  2. 多くの企業経営者は、ESGが強固な企業戦略の実現に役立つと考える
  3. 投資家もまた、ESG投資によるリターン向上やポートフォリオ強化を期待する

英ブルームバーグ・インテリジェンスは、企業経営者や上級投資家を対象にESG(環境・社会・ガバナンス)に対する調査を実施した。その結果、回答者の85%が、今後5年でESG投資を拡大すると答えた。企業経営者の84%が、ESGはより強固な企業戦略の実現に役立つと回答した。85%の投資家が、ESG投資は、より高い投資リターン、強靭な投資ポートフォリオ、ファンダメンタル分析の強化につながると回答した。(オルタナ編集部・北村佳代子)

企業経営者や投資家の多くがESG投資を強化へ

英ブルームバーグ・インテリジェンスは欧米およびアジア太平洋地域の幅広いセクターの企業経営者250人と、資産運用会社などのシニアレベルの投資家250人を対象に、ESGに関する調査を実施した。

11月7日に公表された調査結果によると、グリーンウォッシュへの規制強化や、米国を中心とした反ESG運動の広がりにもかかわらず、企業経営者や投資家はESGを重視することでさまざまな「ベネフィット」を期待していることがわかった。

投資家の9割、経営者の7割近くが、ESGは、企業経営や投資戦略の主流だと認めた。またこの調査を通じて、「AIはESGにとって敵ではなく味方だ」との回答が両グループで9割を超えた。

ブルームバーグ・インテリジェンスでグローバルESGリサーチ&ストラテジー・ディレクターを務めるアデリーヌ・ディアブ氏は、「縁の下の力持ちだったESGは、いまや主流となり、ついに義務化される。2024年はESGに関する説明責任が問われ、企業と投資家との対話が不可欠になるだろう」とコメントした。

■企業経営者「ESG強化はウォッシュのリスクを上回る」
■投資家「反ESGが逆にESGを『主流』にした」
■投資家の6割「企業のESG戦略に議決権行使で異議を唱える」
■AI活用でデータ収集や推定値の精度を向上

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北村(宮子)佳代子(オルタナ副編集長)

北村(宮子)佳代子(オルタナ副編集長)

オルタナ副編集長。アヴニール・ワークス株式会社代表取締役。伊藤忠商事、IIJ、ソニー、ソニーフィナンシャルで、主としてIR・広報を経験後、独立。上場企業のアニュアルレポートや統合報告書などで数多くのトップインタビューを執筆。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー。2023年からオルタナ編集部。

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キーワード: #ESG

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