食の生産者が自然エネルギーをつくる時代に

■若手社員の有志が実現

審査委員長でもある大地を守る会の藤田和芳代表はこう総括した。「どれも応援したいものばかりだったが、持続可能性という基準で審査した。3団体には、支援金を渡しして終わりではなく、これまでに以上に付き合いを深めていきたい」

プレゼンテーションを行ったコンペ受賞者/左から「スタジオikb+/藤野電力」の池辺潤一さん、「大和川酒造店」の工藤清敏さん、「祝島市場」の山戸孝さん

今回のコンペは、大地を守る会の若手社員有志が中心となって、数カ月かけて準備を進めてきた。その一人、栗本遼さん(28)はこう語る。

大地を守る会の藤田会長。最終選考は幕張にある大地を守る会本社で実施された

「採用されたプランが加速していくように、これからも活動を続けていきたい。今回応募してきたのは19団体だったが、興味はあってもノウハウがない、どう提案したらいいかわからないという声は、その何倍ももらっている。私たちがうまくアドバイスなどできるようになれば、自然エネルギーに関わる生産者がもっと増えていく可能性も感じている」

大地を守る会では今後、支援先の活動成果を発信し、情報を共有することで、自然エネルギーに関わる生産者の裾野を広げていきたいとしている。大きな電力会社に依存せず、食品を生産することのできる地域づくりを支援する、新しい試みになりそうだ。(ノンフィクションライター・高橋真樹)

 

 

 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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