■若手社員の有志が実現
審査委員長でもある大地を守る会の藤田和芳代表はこう総括した。「どれも応援したいものばかりだったが、持続可能性という基準で審査した。3団体には、支援金を渡しして終わりではなく、これまでに以上に付き合いを深めていきたい」
今回のコンペは、大地を守る会の若手社員有志が中心となって、数カ月かけて準備を進めてきた。その一人、栗本遼さん(28)はこう語る。
「採用されたプランが加速していくように、これからも活動を続けていきたい。今回応募してきたのは19団体だったが、興味はあってもノウハウがない、どう提案したらいいかわからないという声は、その何倍ももらっている。私たちがうまくアドバイスなどできるようになれば、自然エネルギーに関わる生産者がもっと増えていく可能性も感じている」
大地を守る会では今後、支援先の活動成果を発信し、情報を共有することで、自然エネルギーに関わる生産者の裾野を広げていきたいとしている。大きな電力会社に依存せず、食品を生産することのできる地域づくりを支援する、新しい試みになりそうだ。(ノンフィクションライター・高橋真樹)
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