里山の廃校が舞台、自然エネ100%の「ひかり祭り」

72枚の太陽光ハネルと、落ち葉を払いのける小田嶋電哲さん

藤野電力は、エネルギーを自分たちが作り出せることを伝えている住民グループで、ひかり祭り以外にも、全国のイベントで太陽光発電などによる電力供給を担ってきた。

今回のひかり祭りは、藤野電力がこの一年間準備してきた「旧牧郷小学校100%自給プロジェクト」の完成披露の場にもなっていた。

このプロジェクトは、ひかり祭りの開催地であり、日頃は藤野電力の拠点にもなっている小学校の電力を100%太陽光発電で自家発電しようというもので、大学で使われなくなった太陽光パネルを譲り受け、試行錯誤しながら手作りで設置と接続作業を進めてきた。

その結果、校舎裏の斜面に並べられた72枚の太陽光パネルによって、3000ワット以上の発電が可能になった。作業を進めてきた藤野電力の小田嶋電哲さんは言う。

「1年間やってきて、やっとここまできたかと言う感じです。でも、この学校には10年間いろんな人が手を入れて使ってきていて、実は電気がどう使われているか未知の部分がまだまだある。だから今後はそこも含めてコントロールできるように進めていきたいと思っています」

ひかり祭りも、廃校の電力自給プロジェクトも、地域の人たち自身がオフグリット(送電網から独立した)な町づくりを手作りで進めているという点で、他の町にはないユニークな取り組みと言えるだろう。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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