オルタナ77号「漁業トピックス」49
日本とインドネシアの4団体が共同で改善に取り組んできたエビ養殖業が3月、ASC(水産養殖管理協議会)認証を取得した。
プロジェクトはWWFジャパン、WWFインドネシア、加工会社のミサヤミトラ社、エビを調達する日本生活協同組合連合会の4団体が、ジャワ島の生産者と進めた。
インドネシアは日本のエビ輸入量の約16%(第3位/2022年)を占める。しかし養殖池開発によるマングローブ林伐採、不十分な稚エビの生育環境など、多くの問題を抱えていた。
そこで養殖池の水抜きや日干し、水質や生育のモニタリングを生産者が行えるよう研修を行い、稚エビの生残率を向上。併せて失われたマングローブ林の再生、養殖ライセンスの取得など、持続可能な養殖への転換を包括的に行なった。
インドネシアの養殖エビ生産者は小規模零細が多く、現地だけで改善に取り組むのは難しい。輸入側の日本企業・団体の積極的な関わりが求められている。