共通価値の創造(CSV: Creating Shared Value)と聞いて思い出すのは、その提唱者としても知られるハーバード大学マイケル・E・ポーター教授だろう。しかしCSVという名前を企業として最初に世の中に出したのは、ネスレのようだ。(在ロンドンCSRコンサルタント・下田屋毅)
今回スイス・ネスレ本社広報マネージャーのヒラリー・パーソンズ氏にネスレのCSV・CSRについてロンドンで話を聞いた。欧州スイスを本社とするネスレがCSVをどのようにとらえ、また、CSRを推進しているのか、彼女との対話を元にお伝えしたい。
ネスレは、自社のCSR活動の一環としてCSVを2006年から実施しており、マイケル・E・ポーター教授らが提唱するよりも歴史は古い。