CSR部員リレートーク)株式会社日立ソリューションズ「体験型でイノベーター育成を目指す」

インドネシアで図書館システムを構築

ワークショップには部門や年次を越えて選抜されたソーシャルマインドの高い社員15人が参加、3つのチームを編成し、最終日のビジネスプラン発表まで2カ月あまりチームで活動していきます。これまで3回のワークショップが開催され、カンボジアとインドの社会課題を題材に、社会価値と事業価値を両立させたビジネスアイデアを探ってきました。

直近の会では、インドの「新生児・乳幼児・妊産婦死亡率低減」、「人権侵害被害者の自立後の支援」、「国際支援機関のプロジェクトの達成度向上」に資する事業プランが検討され、「実現的かつ構造的な課題を捉えた画期的なソリューションであり、IT 企業としてさらなるサービスへの展開の可能性がある」として、国際支援機関プロジェクトの提案チームが優勝となりました。

参加者からは、「同志が社内にいることに勇気づけられた」「世界を変えるようなビジネスを考えていきたい」などの声があり、社会イノベーション事業を模索する「グローバルイノベーション研究会」がワークショップ参加者から自発的に立ち上がっています。また、参加者は「留職」にエントリーでき、2013年9月~ 11月に、選抜された社員1人がインドネシアに派遣され、現地NGO の図書館システムを構築しました。2014年4月からはさらに1人、同じくインドネシアへの派遣が決定。少しずつですが、社会イノベーションの芽が社内で息吹きつつあります。

また、営業職も当社の製品・サービスが、顧客や社会にどう貢献できるのかといった社会起点の考え方を理解・実践しておく必要があるとして、営業部門からの要請により、全営業部長を対象に3回にわたり営業活動とCSRのかかわりを考えるワークショップを開催しました。同様に、事業部門や経営層とも共有すべきとし、主要事業部門の本部長クラスを対象に、事業とCSRの融合に向けて当社が取り組むべき「マテリアリティ」について検討するワークショップを実施しました。

このような取り組みを通じ、CSR経営への意識浸透と、それを実践していく企業風土の醸成をめざしCSR推進を行っていきます。

【たかの・みき】2002 年に株式会社日立ソフトウェアエンジニアリング(現 株式会社日立ソリューションズ)に入社。社外広報担当を経て、2010 年の合併後よりCSR推進の専任となる。

この記事は株式会社オルタナが発行する「CSRmonthly」から転載しました。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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