強権政治家が台頭、権威主義が民主主義を押しのけるのか

記事のポイント


  1. トランプ大統領はMAGA(米国を再び偉大に)構想を強引に推し進める
  2. ロシアのプーチン大統領も北朝鮮の金正恩主席も「独裁」に拍車がかかる
  3. 民主主義を押しのけようかとする権威主義政治は、世界を不安定化させる

第二次トランプ政権が始まった。ここまでのところ、トランプ大統領は脅しによる取引を前面に出した政治を展開していく方向にあるようだ。世界最大の経済力と最強の軍事力を背景に、MAGA(米国を再び偉大に)構想を強引に推し進める。そのためにはと、世界各国に脅しをかけては、米国にというよりも彼にとって都合の良い条件を引っ張り出そうとする。(さわかみホールディングス社長=澤上 篤人)

世界のリーダーとして米国の役割をどう果たしていくかなど、まったくトランプ大統領の念頭にはないようだ。

現に、各国との協調や世界全体の調和を求めようなんて意識はカケラもない発言を連発している。まさに、本業の不動産開発業者としての顔を丸出しで、自分に都合の良い取引条件を押しつけるばかり。

もっとも、トランプ大統領は商売人としての習性で、強引一本やりの取引を押し付けるだけではない。時によっては、ある程度の柔軟性もみせよう。といっても、それは彼の気分次第といったものとなり、ますます予測不能の印象をバラ撒いてくれる。

低所得層や貧困層は増加傾向に

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sawakami

澤上 篤人(さわかみホールディングス社長)

さわかみホールディングス社長。1973年、ジュネーブ大学付属国際問題研究所国際経済学修士課程履修。1980年─1996年、ピクテジャパン(現・ピクテ投信)代表。1999年に日本初の独立系投資信託会社さわかみ投信設立。

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