米国におけるCSRの最新の取り組み【戦略経営としてのCSR】

オートデスク社は、発電機を組み込んだサッカーボールや、煙を電力に変えた携帯電話の充電器といった、イノベーティブな商品開発を通じ、途上国における社会課題解決を目指している。昼にサッカーで発電した電力を電灯に利用し、子どもたちに勉強の機会を与え、男性の興味を引く充電器は、取り入れられやすく、調理中の煙による女性の死亡を減らす。
 
なお、ソーシャルイシューへの対応は、世代交代が進むほど関心が高まっている。消費者を意識するためにも、従業員のモチベーションを高めるためにも、経営サイドは、より一層ソーシャルリスクを意識する必要があるとの認識が高まっている。
 
この様な考え方の変化に伴い、CSR部に期待される役割も変化している。CSR部が自ら社会課題の解決に取り組むのではなく、社内のコーディネーションや関係部署に活動を落とし込むファシリテーターの役割が期待される。

(この記事は、株式会社オルタナが2014年3月5日に発行した「CSRmonthly 第18号」から引用しました)

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大久保 和孝

株式会社大久保アソシエイツ代表取締役社長(公認会計士・公認不正検査士)。慶應義塾大学法学部卒。前EY新日本有限責任監査法人経営専 務理事(ERM本部長)。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授、商工組合中央金庫取締役、セガサミーホールディングス監査 役、LIFULL取締役、サーラコーポレーション取締役、サンフロンティア不動産取締役、武蔵精密工業取締役(監査等委員)、ブレイン パット監査役、他多数の企業等の役員に就任。

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