オルタナ総研統合報告書レビュー(55):OKI(沖電気工業)

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記事のポイント


  1. OKIは2025年7月、日本の製造業で初めてISO56001を取得した
  2. 持続的に新しい価値を生み出す仕組みが必要という経営判断が背景にある
  3. 企業のイノベーション推進体制を構築する「IMS支援サービス」を開始している

OKI(沖電気工業)は2025年7月、日本の製造業で初めてISO56001を取得しました。「既存事業に依存せず、持続的に新しい価値を生み出す仕組みが必要」という経営判断が背景となっています。同年9月からは企業のイノベーション推進体制を迅速に構築する「IMS支援サービス」を開始しています。(オルタナ総研フェロー=室井孝之)

OKIレポート2025

OKI(沖電気工業)は、通信機器、現金自動預け払い機等の情報機器を主体に製造する電機メーカーであり、2025年7月、日本の製造業で初めてISO56001を取得しました。

背景には「既存事業に依存せず、持続的に新しい価値を生み出す仕組みが必要」という経営判断がありました。

ISO56001は、2024年9月に発行されたイノベーション・マネジメントシステム(IMS)の構築・運用に関する国際的な基準であり、企業が持続的にイノベーションを生み出すための国際規格です。

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技術革新の加速や社会課題の深刻化、従来型の属人的な新規事業推進の限界を打破し、イノベーションを「偶然の産物」から「再現性ある仕組み」へとすることが狙いです。

日本企業にとってISO56001は、グローバルな信頼獲得、社内変革の促進、組織文化の刷新といった多面的な価値をもたらします。

さらに、オープンイノベーションを組織の仕組みに組み込む後押しにもなり、共創の時代を生き抜くための重要な規格です。

OKIの審査では、「OKI中期経営計画2025」に描かれた組織のありたい姿の実現に向け、

  1.「組織の変革の手順に沿ったYume Proをはじめとする各種活動の展開」

2.「AIを用いたイノベーション・プロジェクトの支援」

3.「イノベーション活動プロセスを段階的に進め、顧客価値を高めた上で事業規模拡大に

舵を切るようなリスク軽減策の運用」

が高く評価されました。

同社はISO 56001を共通言語に、グローバル顧客やパートナー企業と共創し、社会課題の解決に向けた取り組みを強化するとともに、イノベーションのグローバル展開と新規事業の成長を推進しています。

「OKIレポート2025」では、イノベーション・マネジメントシステム(IMS)のISO 56001認証取得で培った実績をもとに、企業のイノベーション推進体制を迅速に構築する「IMS支援サービス」を2025年9月より提供開始すると述べ、生成AIを活用したイノベーション推進ツールの「ダ・ビンチ グラフ」が紹介されています。

「IMS支援サービス」は、「すでに複数のお客様に利用されており、今後さらにサービス品質の向上を図り、本格導入を目指します」と示されていますので、次回統合報告書では、「IMS支援サービス」の更なる具体例を開示されたらいかがでしょうか。

muroi@alterna.co.jp

室井 孝之(オルタナ総研フェロー)

1975年4月~2017年11月、味の素株式会社勤務。同社では、CSR・人事・労務・総務・監査・法人運営などに従事。CSRでは、CSRニュース、組織浸透、DJSIなどのESG投資指標、東北復興などを担当した。2014年、日本食品業界初のダウ・ジョーンズ・ワールド・インデックス選定時にプロジェクト・リーダーを務めた。2017年12月からオルタナ総研コンサルタント、21年1月からオルタナ総研フェロー。1975年上智大学文学部英文学科卒。オルタナ総研では、サステナビリティ全般のコンサルティングを担当。

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キーワード: #サステナビリティ

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