記事のポイント
- アウトサイド・インは社会課題を起点に新たなビジネスを生み出す手法だ
- SDGsとSWOT分析を組み合わせ、自社の強みと社会課題を結び付けた
- 各グループが社会課題の解決につながる新規事業のアイデアを発表した
オルタナは7月15日、サステナ経営塾22期上期第3回を開いた。第2・3講では、ワークショップ「SDGsアウトサイド・イン」を実施した。受講生が各グループに分かれて、社会課題の解決を起点にした新規事業創出のアイデアを話し合った。本ワークショップはそれにオルタナ独自の解釈を加えて開発されたものである。当日のレポートは下記の通り。

・ワークショップの講師は、オルタナ代表の森摂が務めた。社会的課題起点のビジネス創出である「価値創造型CSR」の重要性を強調した。
・2015年の国連サミットでの採択から11年目を迎えるSDGs(持続可能な開発目標)は、「将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズを満たす開発」というSD(サステナブル・ディベロップメント)の定義を土台にしている。しかし、新型コロナや国際的な紛争などの影響により、ほとんどの目標は未だ達成できていない。達成に向けて、国際社会全体で包括的かつ継続的な取り組みを推進することが引き続き求められている。
・アウトサイド・インとは、社会課題の解決を起点として新たなビジネスを創出するアプローチを指す。企業が既存の顧客だけでなく、その外側に広がる「社会」へと視野を広げることで、「未来の顧客」となる人々のニーズをもとに、課題解決を通じた価値創造を目指す手法である。森は、「業種や企業の規模を問わず、アウトサイド・インは有効である」と話す。
・本ワークショップは、SDGsが提示する社会課題とアウトサイド・インの理論を融合させ、オルタナが独自に開発したものである。 グループワーク形式で実施し、各グループ内で1社を「パイロット企業」として選定する。
・SDGsの17目標とSWOT分析を掛け合わせた「SDGsチェック・シート」を用いて、パイロット企業の「強み・弱み」や「事業機会」に結びつく社会課題を洗い出した。その後、取り組むべき課題を1つに絞り込み、企業が有するリソースを明らかにした上で、課題解決に向けた新規事業やサービスのアイデアを出し合った。
・最終発表では、各グループが社会課題を起点とした新規事業案を発表した。自社のリソースを再定義し、業種の垣根を越えた視点から新たなビジネスの可能性を探れることが、本ワークショップの意義といえる。
・「飢餓をゼロに」をテーマにしたグループからは、AIシミュレーション技術を用いて、新たな農地を開発する案が挙がった。土壌改良のノウハウと掛け合わせて、持続可能な農地の確保に貢献する。
・「住み続けられるまちづくりを」をテーマとしたグループは、住宅地での世代間交流の希薄化を解消する取り組みを提案した。パイロット企業が有する全国各地のネットワークを活かし、地域の空き地を子どもが自治する仕組みを通じて、地域社会全体のウェルビーイング向上を目指す。



