「一票の格差」より「一県の格差」の方が問題だ

日本の合区制には既存政党からも批判があり、今回の第25回参議院選挙から、参議院比例区で政党の判断で拘束名簿式の「特定枠」が始まりました。ただ、それだけでは「一県の格差」問題を根本から解決できるわけではありません。

参議院の議席は無くても衆議院があるではないか、という意見もあるでしょう。しかし、日本が衆参二院制を基本にしている以上、参議院だけ合区を設けるのはバランスが取れた措置とは言えません。

単純に人口だけで区割りをし続けていると、日本の選挙区はさらにいびつなものになります。人口が少ない地域に議員は要らないという発想は、サステナブル(持続可能)ではありません。

「一県の格差」とは、筆者がつくった造語であり、今の日本では少数意見かもしれません。しかし、こういうオルタナティブ(代替案)な意見もあることを参考にして頂けたら幸いです。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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  1. 佐藤恭一
    2021/12/16 2:52

    この記事を読んで、まさに「わが意を得たり!」の思いです。
    常々、一票の格差ってそんなに問題なの?と思っておりました。
    あえて極端な言い方にはなりますが、一票の重さって、経済的メリットや、暮らしの利便性など、
    人生の様々な要素のうちの一つ過ぎないのではないかと思っておりました。
    ですから、記事にあるように、人生において一票の重さを重視したい方は田舎に住めばいいし、
    そうしていない人は、一票の重さよりも経済的なメリットを選んでいるだけのことだと思います。
    こういう方向の意見は、マスコミで取り上げられることはほとんどないので、是非広く知らしめていただきたいと思います。

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