和歌山・勝浦漁港に2日間だけ現れる、理想の商店街

ロゴマークは、商店街に掛かったアーケードをイメージしたもの

商店街をイメージした建屋を中心に、完全招待制で約60店

「ARCADE PROJECT」は2015年に活動を開始。商店街の屋根(=アーケード)を思い起こさせる、木製パレットと鉄骨フレームを組み合わせた建屋が特徴的だ。

過去3年間は、和歌山県北部にあるJR海南駅前の広場を会場とし、2日間で最大約1万人を集客した。しかし、3年間をめどに県内を移動するという当初からの計画のもと、今年からは生マグロの水揚げ日本一を誇る勝浦漁港を舞台とするに至った。

会場の敷地の拡大に伴い、出店数も従来の1.5倍に増加。BAR、KITCHEN & MARCHE、GOODS、WORKSHOP&ARTなど、全60店舗(県内約50・県外約10)の出店を予定。店舗数が増えようとも出店者の公募はせず、これまで同様にARCADE PROJECTの実行委員メンバーが実際に商品に触れ、店主と話し、イベントの思いに合致すると判断した店舗に出店を依頼するという「完全招待制」を貫いている。

建屋は1日で組み立て、2日間の開催後、1日で解体される

和歌山県内の人気店が集結する、理想の街の縮図

今回の出店は、農作物の加工食品ブランドFROM FARM(フロムファーム/海南市)や、地元の旬の食材を扱う食堂ことぶき(和歌山市)、オリジナルのアパレルブランドMUYA(白浜町)といった過去に度々登場した人気店だけに留まらない。

今年春に誕生したクラフトビールのNOMCRAFT BREWING(ノムクラフト ブリューイング/有田川町)や、フランス菓子のPatisserieRaRe(パティスリーラール/新宮市)、木製品を初めとした生活道具を製作するmanufact jam(マニュファクト ジャム/那智勝浦町)、田並劇場+ tacota(串本町)によるワークショップなども実施。

さらに、県外からも、Food Hub Project(フードハブプロジェクト)が運営するかまパン&ストア(徳島県神山町)や、チョコレート工房USHIOCHOCOLATL(ウシオチョコラトル/広島県尾道市)、無脂肪乳から作られるお菓子・バターのいとこ(栃木県那須町)など、有名店が参戦。まるで和歌山の未来を示唆する理想の街の縮図のように、厳選された人気店が一堂に会する2日間となる。

「森、道、市場 2019」に出店したArcade。この約5倍の出店数を予定

埠頭の映画上映やアーティストによるライブも

今年は11月2日11時~21時、3日11時~18時の日程で、勝浦漁港の第1売場・第2売場で開催。入場料は無料で、雨天決行の予定だ。さらに、埠頭をシアターステージとした映画上映や、アーティストによるライブも行う予定(有料)。詳細は、Arcadeの公式サイトやFacebookで随時発表される。

最寄駅のJR紀伊勝浦駅からは徒歩4分。会場付近には駐車場が多数ある他、新宿や池袋から夜行バスも走っている。イベント翌日は祝日で、周辺に温泉付きの旅館やホテルが多数あるため、泊まりがけの県外来場者も予想される。

終了後の翌朝から同会場では通常通りマグロのセリが行われる。日常の隙間に、2日間だけ刹那的に現れるArcade。日常から非日常への移り変わりまで含めた一種のアート作品のようだ。11月5日までクラウドファンディングも実施している。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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