米パリ協定離脱、大統領選と「We Are Still In」注目

一方、連邦政府による締め付けもある。ニューヨークタイムズによると、カリフォルニア州は「the Clean Air Act(大気浄化法)」の下、自動車の大気汚染に関する自主基準を、政府の定める基準より厳しく制定してきた。

だが、司法省は対抗処置としてカリフォルニア州を提訴した。同州がカナダのケベック州と結ぶCO2排出量取引が「自治体と外国と独自の条約制定」に当たり、憲法違反だとしている。

ワシントンポスト紙は、ジョン・F・ケリー氏元大統領首席補佐官と、チャック・ヘーゲル元国防長官の記事を掲載。パリ協定からの離脱を「米国の暗黒時代到来」と表現し、環境対策の重要性を説くだけでなく、経済面や安全面など、多角的な方面から、米国の孤立への懸念を表明した。

次期大統領選がカギ

こうした中、いくつかのメディアが共通して報じているのが、協定離脱には少なくとも1年はかかる上、そのプロセスを中断させるには、次期大統領による白紙撤回が必要だという点だ。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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キーワード: #パリ協定#脱炭素
  1. 気候危機、日常化する異常気象で迫られる企業の対応 | オルタナS
    2019/11/15 11:37

    […] 年11月3日に行われる大統領選の結果次第では、パリ協定に残る可能性が十分ある」と、小西ディレクターは話した。 (関連ページ:米パリ協定離脱、カギは大統領選と「We Are Still In」) […]

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