岸上有沙氏による、 RI英文記事をベースとした日本語コラムの第二弾。

「アニマル・ウェルフェア」と聞いて、第一に連想するものは何か。

RI記事‘How can investors accelerate company action on farm animal welfare?’において、今年2月に公表された第7回アニマル・ウェルフェアに関する企業のグローバル・ベンチマーク、Business Benchmark on Farm Animal Welfare(BBFAW)の結果が公表された。

それによると、ビジネス戦略の中枢にアニマル・ウェルフェアを掲げている企業数は2012年比で3倍に増加しており、対象企業のうち43%において役員や管理職レベルでアニマル・ウェルフェアへの明確な監督責任があるなど、進歩が確認されている。

しかし、レポートの中身を更に読んで行くと、調査対象となった日本企業5社が、いずれも最も低い評価段階にあることが確認される。果たしてこの状況は気に留めるべきものであろうか。

「オーガニック」や「非遺伝子組み換え食品」という言葉に多少聞き覚えはあっても、「アニマル・ウェルフェア」は聞きなれない、または一部の動物愛護者が気にする内容、と思う人もいるだろう。

「アニマル・ウェルフェア」は決して動物の「ウェルフェア」だけではなく、私たち人間の健康、そして企業の成長、消費者との関係にも大きく結びつき得るものである。

例えば、過度な集約農業と抗生物質の多用の悪循環が挙げられる。私たちは常日頃、抗生物質を処方された時以外は摂取せず、処方された場合は飲み切ることを勧められる。

過度の使用や雑な管理によって病原菌によるその抗生物質への耐性が出来てしまうことを避けるためだ。

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