私たちが捨てたごみが原因で、ごみ収集や処理の過程に大きな影響が出ることがある。有明清掃工場(東京・江東)では11月、焼却炉排ガス中の水銀濃度が法規制値を超えたために、焼却炉の運転を止めた事例があった。原因は工場に搬入されたごみに水銀含有物が混ざっていたためだ。オルタナ編集部は他の事例も集めて「絶対に捨て間違えてはいけない家庭ごみ」ワースト10ランキングをつくってみた。

東京都江東区にある有明清掃工場 ©東京二十三区清掃一部事務組合

東京の清掃工場が水銀で1カ月以上操業停止に

有明清掃工業では基準値を超える1ノルマルリューベ(N㎥/標準状態の立方メートル)当たり53マイクログラム(μg/100万分の1グラム)の水銀濃度が焼却炉で検出された。清掃工場の焼却炉が停まると、ごみの収集時間が遅れ、東京23区全体のごみ収集に多大な影響が及ぶ。結局、復旧には1カ月以上を要した。

有明清掃工場のほか、21の工場を管理・運営する東京二十三区清掃一部事務組合によると、不適正ごみが原因で焼却炉が停まる事例は1年間で平均5件程度だが、今年はすでに15件が確認された。

排ガス中の水銀濃度が法規制値(1N㎥当たり50μg)を超えても、大気中では薄まるので、今回の案件で周辺地域に環境汚染や健康被害を生じることはないという。しかし、水銀を含んだごみが増えれば、環境汚染や健康被害を助長し、生活の安全を脅かしうることは言うまでもない。

リサイクル業者の工場では、リチウムイオン電池の自然発火による火災が深刻な問題となっている。同様の発火事故は、2018年度の全国130件に対して2019年度は301件と2.3倍になった。2020年度は12月現在で192件に上った(日本容器包装リサイクル協会と契約する全国約40社の統計)。

東京二十三区清掃一部事務組合施設管理部技術課・井俣弘治課長は、焼却炉停止を受けて「各ご家庭で3R(リデュース・リユース・リサイクル)を目指し、正しく分別することが税金を正しく使うことにつながる」と訴えている。

「絶対に捨て間違えてはいけない家庭ごみ」ワースト10とは

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