発売中止から一転、なぜサッポロが販売を決意したか

サッポロビールとファミリーマートは1月13日、誤表記で発売中止を予定していた共同開発商品「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」を2月2日に発売することを発表した。発売を求める消費者の声を受けて、全国のファミリーマート約1万6300店で販売する。

「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」(350ml)

「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」はもともと1月12日から数量限定で販売する新商品だった。しかし、誤表記が判明し、1月8日に発売中止を発表した。缶ビールの中央部にデザイン的にあしらわれた「LAG『E』R BEER(ラガービール)」の文字が、誤って「LAG『A』R BEER」と記載された。

誤表記は法的に問題なのか

食品表示法では、「名称」「保存の方法」「消費期限または賞味期限」「原材料名」「添加物」「アレルゲン」など、食品によって必要な項目を定め、規定に沿った形式での表示を義務付けている。この表示に不足があったり、虚偽があったりした場合は販売ができなくなる。

消費者庁食品表示企画課によると、「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」の「LAG『A』R」の場合、デザイン的なスペルの誤表記で、表示義務の対象外であるため、食品表示法上問題ないが、サッポロビールは「デザインも商品の一部であり、お客様に商品の特徴をお伝えするには不適切な表記であると製造者として判断し、発売中止を決定した」(サッポロビール広報)という。

その後、発売中止の報道がなされ、食品ロス問題ジャーナリストの井出留美さんの「『EじゃなくてもAじゃないか!』キャンペーンはいかがでしょう?」という記事がきっかけとなり、SNS上で「#EじゃなくてもAじゃないか」が拡散。発売を求める声が高まっていった。

消費者の声受け、中止から一転、販売へ

yoshida

吉田 広子(オルタナ副編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。執筆記事一覧

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キーワード: #SDGs#フードロス

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