進歩するサステナブル素材、最大の壁は

【連載】多様で健康的なファッションの未来を考える(4)

本当のサステナブルな素材ってどのようなものを指すのだろう。今まで登場したサステナブルな素材を振り返りながら、その課題と進歩を紐解く。そこから見える今後の課題とは。

今まではフェアトレードの概念を取り入れた商品やオーガニックコットンを使用したものがエシカルファッションの代名詞として知られてきたが、昨今のサステナブルファッションの盛り上がりの傾向をみると、素材をサステナブルな物に転換した商品が多くみられる傾向にある。

例えば、要らなくなった物や部分をアップサイクルして作られた素材。

広く知られているのは、廃棄されたペットボトルからできた生地がある。また、ヴィーガンレザーと呼ばれる、動物性の皮の代替え品として出てきた、パイナップルレザーやアップルレザーなども登場している。

こういった素材が出てきた当時の私は本来は捨てられるはずだったものを使用し環境面に配慮している事を聞き、感銘を受けたのを覚えている。だが、第2回のアップルサイクルでも説明したように、廃棄物による副産物的な製品のため、供給量に変動が出る可能性もある。

■人工タンパク質や間伐材、脱・「石油依存」続々と

takemuraio

竹村 伊央 (一般社団法人unisteps共同代表)

1982年名古屋市生まれ。一般社団法人unisteps co-founder / ファッションスタイリスト。高校卒業後渡英し、エシカルファッションムーブメントを作り上げたブランドの1つ、 JUNKY STYLINGに勤務。同時にスタイリストとしてもエシカルを中心としたスタイリングも手がける。 2010年帰国後、2012年にエシカルファッションのPR活動をする団体:ETHICAL FASHION JAPAN(EFJ)を設立。 エシカルの啓発を含めたイベントや講演活動をしながら、2016年よりファッションレボリューションジャパンカントリーコディネーターを務める。【連載】多様で健康的なファッションの未来を考える

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