一方で、日本の再エネ比率は足元で約20%、2030年の目標でも22~24%と海外に比べて大きく後れを取る。直近の調査によると、日本は「企業による100%再エネへの転換が最も困難な市場トップ10」に挙げられている。このことが今、企業の競争力にも影響を及ぼしつつある。

日本の再エネへの転換が最も困難理由は、再エネに対する企業の需要が高まっているにもかかわらず、コストが高く入手方法が限られているためだ。日本のRE100参加企業の再エネ比率は現在14%だが、英国では91%、インドは39%となっている。

リコーの山下良則社長・CEOは「日本における再エネ拡大の最大の障壁は、コスト高と供給量及び調達方法が限られていること。日本の電源構成における再エネ比率目標を2030年までに22~24%から 50%に引き上げるという提案を支持する」と表明した。

「菅総理が2050年までのカーボンニュートラルを宣言したことや、脱炭素化研究のための2兆円の基金が創設されるなど、この先前向きな進展が期待できる。今後の10年は、日本の再エネ市場にとって大きな変革の時となるだろう」(リコー山下社長・CEO)

グローバル市場は「脱炭素」抜きには戦えない

書簡の提出に合わせRE100の国内での窓口である日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)事務局は3月24日、オンラインで記者会見を開いた。

プレゼンを行った企業の発言で共通しているのは、今後グローバル市場でビジネスを展開するためには、再エネ比率向上など「脱炭素社会」に向けた取り組みなしではあり得ないという強い危機感だ。

「たとえ優れた製品を提供していても、再エネを導入していないというだけで顧客からの評価が下がる可能性もある」(イケアジャパンの平山絵梨カントリーサステナビリティマネージャー)。

リコーの羽田野洋光サステナビリティ推進本部社会環境室ESG推進グループ担当は、「グローバル市場では既に環境へ配慮した経営ができていないと、商談にも繋がらない。投資機関もそうした観点で出資先を見るようになっている」と明言した。

RE100 企業は、日本が送電網を強化し、オフサイト型コーポレートPPA(電力の直接購入契約)によって直接調達し、日本のグリーン成長戦略を支援する必要があることを優先事項として挙げた。

保証された価格で再エネの事業展開をスピードアップさせるコーポレートPPAは、近年欧米およびアジア太平洋全体の電力市場を変革している。

エネルギー基本計画の見直しに併せて2030年の再エネ目標を22~24%から50%へ引き上げることは、市場に対する強力なシグナルとなり、経済のグリーンリカバリーの推進に役立つ。価格変動や地理的、政治的リスクの大きい化石燃料への依存を減らすことにもなる。

さらには、企業が再エネを利用しやすくすることで、日本の排出実質ゼロ目標達成に向け、日本企業各社の脱炭素施策を後押しすることになる。

際エネ導入を推進することは、脱炭素社会へのシフトを加速するだけでなく、経済の活性化や新たな雇用の創出にもつながる。日本政府は、より一層強力な施策推進が求められる。

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