2000年頃、成長鈍化に直面した欧米資本の日用消費財産業は、巧みなマーケティングにより豊かさの象徴として「プラスチック容器の日用品」を新興国市場に持ち込んだ。そのほとんどが貧困層をターゲットとし、多層構造でリサイクル困難なプラスチックを使用した1回分の個別包装品である。食品に関しても、スナック菓子や加工食品が生鮮食品に取って代わった。これら新興国の多くが、プラスチックの回収や廃棄処理インフラが整っていないことから、大量の廃プラスチックを適切に処理することができずに、環境汚染と健康被害に見舞われている。