リクルートはこのほど、美容サロンのサステナビリティに関する意識調査を行った。その結果、美容サロン選びに環境配慮などの「エシカル」を意識している人の割合が3人に1人に該当する30.6%に及んだ。環境やスタッフへの配慮は、利用者にとって「安心感」につながっていることが分かった。(オルタナS編集長=池田 真隆)

スタッフへの配慮は利用者の安心感につながる

この調査を行ったのは同社の美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」。過去1年以内に美容サロンを利用したことのある全国の女性2千人を調べた。

美容サロンを選ぶ際に、エシカルな美容サロンかを意識するかという質問に対して、30.6%が「意識する」と回答した。

利用してみたいエシカルな美容サロンについては、1位が「オーガニックな薬剤やシャンプーがあるサロン」(28.2%)、2位が「スタッフの手荒れ防止や肌にやさしい薬剤の使用」(27.3%)、3位が「ヘアドネーションを実施」(20.8%)、4位が「リサイクル容器の使用」(20.1%)、5位が「長時間労働を課していない」(19.2%)だった。

同研究機関が美容サロンのサステナビリティに関する意識調査を実施したのは初となる。SDGsやサステナビリティへの意識の高まりを受けて行った。「エシカル消費」について意識するようになった時期については、「1~2年前」と答えた人が25.4%と4人に1人だった。一方、「意識したことがない」は28.2%だった。

この調査結果について、田中公子・研究員は、「お客様への提供サービスだけではなく、『働き手への配慮』がなされているサロンが支持されていることが分かった。スタッフへの配慮はお客様が利用する際の安心感につながっている」と語る。

人気サロンも「環境意識の高さ」を実感

今回、あくまでサステナビリティに関する意識調査なので、来店動機に関する調査ではない。

同研究機関の「美容センサス2021上期」では、初回来店で選ぶ理由の1位は「自宅から近い」、2位は「料金がリーズナブル」だった。継続する理由も、1位が「自宅から近い」、2位は「ネットで予約できる」と立地や価格帯が上位を占めた。 

ただし、それでもエシカルを意識している割合が3割ということには今後の広がりに期待が持てる。

ヘアドネーションや児童養護施設でのボランティアカットなどの社会派な活動に積極的に取り組む人気サロンLond(ロンド)の石田吉信・共同代表は、「環境意識の高いお客様は増えている」と言う。

ロンドでは店内で環境NGOと作った自社のサステナビリティの取り組みをまとめたマガジンやシャンプーの量り売り、マイボトルなどを販売している。

Londの店内で販売している英国ヴィーガン協会認証を取得したオリジナルブランド「リランス」のシャンプーとトリートメント

サステナビリティに対して来店客との接点づくりを意識しており、「サロンの取り組みをSNSでシェアしてくださることもある」(石田・共同代表)

ロンドはホットペッパービューティーアワードで売上高一位の店舗に贈られる「GOLDアワード」を4年連続で受賞中の人気サロンだ。ハイクオリティの施術が中価格帯(8000~1万円)で受けられることで人気を得ているが、その要素の一つにサステナビリティが入っている。

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