記事のポイント
- オルタナはサステナブル・ビジネス・リーグ(SBL)プレミアムセミナーを開いた
- 金融庁の池田賢志CSFO(チーフ・サステナブルファイナス・オフィサー)が登壇した
- 池田CSFOは「ダイナミック・マテリアリティ」の重要性を指摘した
金融庁の池田賢志CSFO(チーフ・サステナブルファイナンス・オフィサー)は8月2日、オルタナ主催「サステナブル・ビジネス・リーグ」プレミアムセミナーに登壇した。池田CSFOは、企業が非財務情報の開示で「ダイナミック・マテリアリティ」の重要性を指摘した。企業にとってのマテリアリティ(重要課題)が環境・社会の変化に応じて変動するという考え方だ。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

マテリアリティとは「企業が社会において取り組むべき重要課題」だ。「シングル・マテリアリティ」と「ダブル・マテリアリティ」に大別できる。
「シングル・マテリアリティ」とは、環境・社会が企業に与える財務影響についてのみ考慮した考え方だ。一方、「ダブル・マテリアリティ」は、この考え方に加えて、企業活動が環境や社会に与える影響についても考慮した考え方だ。
池田CSFOは、さらに「ダイナミック・マテリアリティ」を紹介した。
ダイナミック・マテリアリティとは2020年9月にサステナ情報開示基準を設定するCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、CDSB(気候変動開示基準審議会)、GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)、IIRC(国際統合報告フレームワーク)、SASB(米国サステナビリティ会計基準審議会)の5団体が提唱した概念だ。
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