テスラ式「ギガキャスト」にトヨタが震え上がるワケ

記事のポイント


  1. テスラの新しい製造法「ギガキャスト」が注目を集めている
  2. トヨタ生産方式は自動車産業のお手本だが、そのトヨタが震え上がる製造法だ
  3. トヨタは早くからこの製造法に注目し、独自で研究を重ねてきた

テスラの新しい製造法として注目されるのが、「ギガキャスト」という従来とは異なる製造法だ。関係者は「まるで隕石が落ちたような新しいバッテリーEV(BEV)の製造法」と考えている。実はトヨタ式生産方式は世界の自動車産業のお手本となるほど有名だが、そのトヨタを震えあがるほど重要な意味があるのだ。(自動車ジャーナリスト=清水 和夫)

「ギガキャスト」はBEVの設計製造法の新常識となりそうだ。このギガキャストをモノにすると、製造時間は短縮され、そのまま大幅なコストダウンが可能となる。BEVはバッテリーのコストが高いので、メーカーは利益を得ることが難しい。

だが、製造コストが下がるとハイブリットなどのエンジン車と戦えるというのがテスラの狙いだったからだ。ギガキャストとはダイキャストという鋳造法のことだ。鋳造とはアルミなどの金属を高温で溶かし、金型に流し込んで高い圧力でプレスする手法を指す。

テスラはすでに「モデルY」からリヤまわりボディを「アルミダイキャスト」で生産している。そしてその技術をメキシコに作る新工場では、さらに適応範囲を広げ、製造法でコストを下げることを考えている。

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shimizukazuo

清水 和夫(自動車ジャーナリスト)

武蔵工業大学電子通信工学卒、1981年からプロのレースドライバーに転向、1988年本格的なジャーナリスト活動開始、日本自動車ジャーナリスト協会会員(AJAJ)、日本科学技術ジャーナリスト会議会員(JASTJ)、著書・共著に『クルマ安全学のすすめ』『燃料電池とはなにか』『ITSの思想』『ディーゼルこそが、地球を救う』などがある。

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キーワード: #脱炭素

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