記事のポイント
- 東電はALPS処理水の海洋放出に関する臨時会見を24日午前10時に開いた
- だが、この会見の案内を報道機関に通知したのは同日深夜0時過ぎだった
- 中には出席が間に合わなかったメディアもあり、ドタバタ対応に批判の声も
東京電力は8月24日午後、福島ALPS処理水の海洋放出を始めたが、この海洋放出を説明する記者会見を同日午前10時に福島第1原発で開いた。だが、この会見の案内を報道機関に通知したのは同日深夜0時過ぎ。同社の公式サイトで公表したのは午前1時過ぎだった。そのドタバタ対応に批判の声が上がった。(オルタナS編集長=池田 真隆)
政府が福島第一原発から出るALPS処理水の海洋放出を決めたのは8月22日だ。同日に開いた関係閣僚会議で、基準を下回る濃度に薄めた上で、海に放出することを決めた。海洋放出する時期は、8月24日を予定していた。
東電の福島第一廃炉推進カンパニー廃炉コミュニケーションセンター報道第二グループの担当者はオルタナ編集部の取材に対して報道陣への案内が遅れた経緯を語った。
「22日に海洋放出することが決まり、同日に蒸留水層内にALPS処理水を約1トン貯めた。23日にトリチウムの測定を開始し、その測定結果から放出してよいか評価していた」
「この評価の目途がたったのが23日23時過ぎたった。そのため、臨時会見の案内を報道陣に送ったのが24日深夜0時過ぎになってしまった。海洋放出する前に臨時会見を開くことは事前に決めていたが、通知が遅れたことを申し訳なく思っている」