記事のポイント
- 水産庁は処理水の海洋放出後、初となる水産物のトリチウム濃度を調べた
- 迅速分析の結果、魚の体内のトリチウム濃度は検出できる最小の数値だった
- 水産庁は今後、連日同様の検査を行う。数十年にわたっての継続検査やその他核種の検査が必要だ
水産庁は8月26日、福島第一原発から出るALPS処理水の海洋放出後、初となる水産物中のトリチウム濃度の迅速分析の結果を公表した。迅速分析の結果、サンプルとして捕獲したヒラメとホウボウの体内のトリチウム濃度は検出できる最小の数値で、「不検出」と判断した。同庁は今後、連日同調査を行う。数十年にわたっての継続検査やその他核種の検査が必要となる。(オルタナ編集部・下村つぐみ)

水産庁は、2022年から水産物中のトリチウム濃度を継続して測定してきた。これまでの調査では、福島県沖におけるすべての水産物でトリチウムは検出限界値を下回った。
水産庁は、処理水放出後では初となる迅速分析の結果を公表した。福島第一原発から5キロほどの海域に網を2か所仕掛け、捕獲した魚(ヒラメとホウボウ)に含まれるトリチウム濃度を測定した。
同庁は、できるだけ早く生産者や消費者に情報を提供するため、連日水産物のトリチウム濃度を測定する予定だ。今後、数十年にわたっての継続検査やその他核種の検査が必要となってくる。